8.最後の夜


―宿屋―

カルトスらと決着をつける事になり、たちはラスティア山の麓の町の宿屋に泊まる事にした。

「…よく休むといい」
「…うん」

そうして一行は各自、自分の部屋に入っていく。

「…明日、全てが終わる…。戦う事で…」

(命を落とす程のものじゃないかもしれない。 でも、誰かが酷い怪我をするかもしれない。
 もし、そんな事になったら――)

『ドクンっ』

「っ…!?」

突如、今までにない程の胸の痛みがを襲った。

(胸が…苦しい…。痛い、痛いよ…っ!!)

その瞬間、目の前に懐かしい映像が次々と浮かび上がってくる。

(…そうだ、私は…)

浮かび上がったのはこの大陸に来る前の記憶だった。


私は普通に毎日を生きていた。
なのに交通事故にあってから私の運命は変わってしまったのだ。
気がついた時には、私の身体は透き通っていて、足元に見えるもう1人の私は血を流して道に倒れていた。
そして何かに引っ張られるようにその場から私はいなくなってしまった。

(何が原因かは知らないけど、きっと私の魂だけがこの世界に飛ばされたんだ)

全てを思い出したには、もう1人の自分の姿が見えていた。
幾重ものチューブに繋がれている自分。

「明日が峠だ」

と医者が両親に言う言葉が、声は聞こえないのに何故か聞こえるようにわかる。

(私が…、もし、私のカラダが死んだら、魂の私も死んじゃうよね…?
 そしたら、今ここにいる私は…消える…!?)

身体の震えが止まらない。

(もう一緒にいられないって事…?)

は半狂乱で自分の部屋を飛び出し、気がつくとある人物の部屋の前にいた。







ここから先は、軽い性描写を含みます。

そのような描写に気分が悪くなったり、不快になったり、
現実世界と混同して、社会で不適応な行動をしてしまう方、

また、性描写が軽すぎなんてちゃんちゃらおかしいわ、という方は
先に進まず、第9話に飛んでください。

先に進む方は、自己責任の下、進んでください。




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