序章 




 昔々、ジッカラートという国に男の子が生まれました。
しかしその赤子は生まれた時から強い力を持っており、周りの人や両親からも蔑まれました。

いつしか人間に対する彼の怨みは次第に大きくなり、
赤子は邪神・サルサラへと変貌してジッカラートを闇で覆いつくし、魔物を増やして人々を苦しめるようになったのです。

しかし、聖なる力を持つ者たちにより、サルサラは地下深くへと封印されました。
そして、ジッカラートには平和が戻ったのです。

ただし、サルサラの力はあまりにも強かった為、封印は完璧ではなく、
300年に一度、封印の弱まる時期があることがわかりました。

その時期は臨邪期と呼ばれ、臨邪期になると邪気が地上に溢れ出し、
魔物や邪な心を持つ人間は凶暴化して、世の中が一気に乱れます。

ですがサルサラを封印した者たちの子孫の中にサルサラの封印された場所に結界を張り、
邪気を閉じ込める破邪の力を持つ者たちが現れました。

そうしてその血筋は臨邪期に備えて、代々受け継がれ、ジッカラートは守られていったのです。









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