5月14日(土)
美空と児童施設のバザーの手伝いに行く。
手作りの巾着が喜ばれた。次はもっと多めに作っていこう。
―メモ―
▼“リーベの園”に行く
◎収入:800リーン
◎残高:1600リーン
5月15日(日)
今日は約束通り、トーヤくんと喫茶店に行った。
てっきりトーヤくんはケーキが好きなのだと思ったけれど、彼はカモミールティーしか頼まなかった。
私はしっかり本日のおススメのケーキセットを注文してペロリと食べちゃった。だって楽しみにしていたし美味しかったんだもの。
「日記にしっかり書いておかなきゃ」と独り言を言ったら、「どんなこと書いてるの?」とトーヤくんが聞いてきた。
その日、気に留めたことしか書いていないと言ったけれど、興味があるから今度見せてというので断り切れずに約束してしまった…。
最近のでいいと言ったから、別のノートに無難な内容の所だけ書き写して持っていこう……。
「それにしても、出会ってからあまり時間が経っていないのにそんな感じがしないね」と思っていたことを話したら、彼は微かに笑った。
冬樹くんを知っているから同じ顔のトーヤくんを見慣れているような感覚なのかもしれないけれど、
冬樹くんと比べたらトーヤくんの方が積極的というか気軽に話しかけてくれている気がする。
出会いが出会いなだけに、頼りない奴だと認識されているのかもしれない。だから色々気にかけてくれるのかも?
ともあれ、いい人なのには変わりない。口は少し悪いというかぶっきら棒な気もするけど……。
世間話程度に劇の話や冬樹くんの話をしていたら、先日の怪我の話になった。
「苛められてるのかと思った。君トロそうだから。他に何か変わったことない?」ってトーヤくんってばサラッと酷いこと言うんだから。
それでも一応心配はしてくれているらしいし、帰りも家まで送ってくれたからやっぱり優しい人なんだろう。
ある程度学校の話をしたらどうしても冬樹くんの話題しか浮かばなくて、トーヤくんにお兄さんがどんな人か聞いてみた。
すると真面目で繊細で強く優しい人だって。うん、それは間違いなく正しい情報だと思う。
「私もそう思う。冬樹くん、凄くいい人だよね。トーヤくんって冬樹くんのこと大切に思ってるんだね」と言ったら
優しくて穏やかな初めて見せる笑顔でトーヤくんが頷いたからちょっと見惚れちゃった。
でもその気持ち、分かるなぁ。私も美空のいいところ沢山言えるし、美空のこと褒められたら自分のことみたいに嬉しいもの。
夜にトーヤくんから電話が来る。「また今度行こう」と言ったら「太るよ」と言われた……。
あと冬樹くんが最近疲れてるから気にかけてやってくれと言っていた。もしかして私が迷惑をかけているのでは、と一瞬青褪めたけれど、
どうやら元々冬樹くんは体調を崩しやすい体質のようで、季節の変わり目や混み合う場所などに弱いらしい。
電話を切った後でふと冬樹くんの話はしたけれどトーヤくんのことをあまり聞いていないことに気づく。
今度会った時は彼の話を聞いてみよう。もっと彼のことを知りたいと思ったから。
―メモ―
▼“喫茶店(rire−リール−)”に行く
◎支出:700リーン(ケーキセット)
◎残高:900リーン
◆“secret memo -III-”を入手
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