5月16日(月)
大変なことが起こった……。
昨日の夜から生理が始まって今朝は少しブルーだったのだけれど、美空の我儘発動で再び入れ替わって学校に行くことになったことがきっかけ。
美空はどうやら劇の練習がしてみたかったらしい。私の練習に付き合ったから台詞も演技も暗記したので心配ないと美空は言っていたけれど、
逆に上手過ぎて明日からまた私が演技してがっかりされたりしないだろうかという心配もあるものの……。
今日は、和泉くんと一緒に登校して、教室に向かう途中にトーヤくんと目が合った。すぐに呆れた顔をされる。
その後、お昼休みにトーヤくんに呼び出されて屋上で一緒に食事をしたら、顔色が悪いと指摘された。あと、美空の我儘に付き合う必要はないと言われる。
放課後、和泉くんが一緒に課題をやろうと言うので私の家ですることになった。
美空の部屋で机を囲んでいたのだけれど、猛烈な眠気に襲われて彼がお手洗いに行った間に寝てしまったらしい。
それで、夢か現か状態の時に誰かが私を抱えてベッドに寝かせてくれた感じがしつつも意識を持っていかれそうになっていた次の瞬間、唇に何か柔らかい感触が……。
夢かと思って暫く睡魔に身を任せていたのだけれど、頭を撫でられている感触がしたから目を開けると驚いた顔の和泉くんと目が合った。
やはりあれは夢ではなかった、と思う。今でもあの感触は覚えているから。
その後、私の格好をした美空が帰ってきたから和泉くんに気付かれないように居間で着替えて元に戻った。
それから美空が買ってきてくれた貧血緩和の薬を飲んで部屋に戻ったけれど、急に涙がボロボロ零れて胸が苦しくなって。
この前買った小説を読んで気分を紛らわそうとしたけれど、全然内容は頭に入って来なくて、隣にいる和泉くんと美空のことが気になって仕方がなかった。
和泉くんがキスをしたのは、美空なのだ。私だけれど私じゃない。彼が好きなのは美空なのだ。
彼が帰る前に部屋に顔を出してくれたけれど、涙の跡に気付かれてしまった。小説の内容が良くて泣いたと咄嗟に言ったけれど、私の顔は笑えていただろうか。
実はピアノの夢に進展があったのだけれど……今日は眠れるだろうか。
ピアノ奏者の男の子と話をしたのは覚えている。儚げで綺麗だけど寂しげな目をした中学生くらいの子。
また会いに来てもいいか聞いたら頷いてくれたっけ。今、無性にあの機械的なピアノが聞きたい。
―メモ―
◎帰宅後の行動:昼寝
◆ピアノの夢を見る
5月17日(火)
あの夢を見た。ピアノ奏者さんにいつも弾いている曲の題名は何かと尋ねると、まだ未完成だから名前はないとのことだった。
「今度、違う曲も弾いてくれない?」と聞いたら頷いてくれた。
学校に行くと冬樹くんに大丈夫かと聞かれる。薬を飲んで昨日よりは元気なつもりだけれど、いつもに比べたらやはり顔色が悪かったらしく
自分のことよりも私のことを心配してくれたらしい。本当にいい人だ。
そのせいか、クヴォレーくんも昼食時にあまり愚痴を吐かなかった。
気を遣ってくれているのか、それとも昨日美空がまた何かやらかしたのか……。何だか後が怖い。
―メモ―
◎帰宅後の行動:昼寝
◆ピアノの夢を見る
5月18日(水)
またピアノ奏者さんに会えた。これまでの機械的な曲ではなく、優しく温かな気持ちにさせてくれる曲を弾いてくれた。
酷く胸に響いて、夢の中なのに和泉くんのことを想い浮かべてしまった。
奏者さんに素敵な曲だと言ったら少し哀しげに笑っていたのは何故だろう。
学校に行ったら冬樹くんの格好をしたトーヤくんがいて驚いた。まさか彼らが入れ替わるなんて思っていなかったから。
私は何となく分かったけれど、醸し出す雰囲気も似ている冬樹くんとトーヤくんは他の人には絶対に入れ替わっていることに気付かれないだろうなぁ。
身体がだるくて熱っぽいので栄養ドリンクを買って飲んだ。美空から親父クサいと言われる……。
―メモ―
◆ピアノの夢を見る
▼“移動雑貨屋”に行く
◎支出:100リーン(栄養ドリンク)
◎残高:1000リーン
◎気になるアイテム:写真立て(2000リーン)
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