5月14日(土)


 美空と児童施設のバザーの手伝いに行く。
手作りの巾着が喜ばれた。次はもっと多めに作っていこう。


―メモ―
▼“リーベの園”に行く

◎収入:800リーン
◎残高:1800リーン




5月15日(日)


 今日は公園近くの図書館に行ってみることにした。
特に何かが読みたいというわけではなかったのだけれど、小学生の頃に授業の一環で行って以来訪れていなかったのと、
先日、冬樹くんを見かけたこともあって一度、どんな本があるのか気になったのだった。
中に入ると改装されていた為に小学生の頃とは全然違っていて、想像していた以上に綺麗で広い建物だった。
本だけではなく、voice cardや漫画雑誌なども今は貸出しているらしく、思っていたよりも来館者数が多い。
とりあえず、好きな作家の本でも探してみようかと純文学のコーナーをうろついてみたが、広すぎてなかなか見当たらない。
そうしていると、後ろから声をかけられた。その声の主はなんと冬樹くんだった。先週借りた本を返しに来て新たに本を借りたのだそう。
図書館に慣れている彼に頼んで案内してもらい、漸く目的の作家の所へ辿り着いた。
しかし、高い位置にあった本を取ろうとして首と手を上にあげた瞬間、貧血のような症状が出てしまい気分が悪くて足が震えていたら
少し離れた所にいた冬樹くんが飛んで来て支えてくれた。
生理が近いと立ち眩みしやすいから恐らくそれが原因だと思うけれど、その時は頭の中は真っ白でとにかく吐きそうだったし、
力が入らなかったのでその場に膝をついて暫く彼の腕を掴んでいたが……今思うと冬樹くんは恥ずかしかったり嫌な思いをしたのではないだろうか。
それでも文句一つ言わずに冷静に対処してくれて心配してくれた彼は本当に優しい人だと思った。

冬樹くんが貰ってきてくれた水を飲み深呼吸すると気分も落ち着いたので、中庭のベンチで彼と少し話をした後、帰宅することにした。
彼は確率論だとか時間の向きだとか複雑な内容と思える本を借りていた。最近は同じ系統の本を読み比べているのだと言う。
もしかして数学者になりたいのかな?


―メモ―
▼“図書館”に行く
◆“Secret memo -VII-”を入手







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