puellae choice
光の眩しさで
涙が滲んでいた
私の手を握っていたのは
泣き腫らした顔をしている母
母が被せてくれた
大きな笠をずらし
初めて見た外の世界は
青い空と赤く割れた大地
木は枯れ岩がむき出しの山道を歩く
太陽が丁度真上に来る頃
別れの時はやって来た
「ごめんよ」と母は言うが私は首を振る
「母様。私、今まで幸せに過ごせました。
これからは母様が
幸せになれるように祈ります」
村長に引きずられていく母に手を振った
ごめんなさいは私の方
私の身体が白くなければ
私の瞳が赤くなければ
父様と母様は幸せでいられたのです
山の頂で
天に祈りを捧げる
太陽はとうに傾き
空は茜色に変わっていた
死ぬのは怖くない
そう思っていた
けれど空腹と寒さが
初めて恐怖を感じさせた
笠を外して横たわり身体を抱く
完全に太陽が沈んだ頃
山猫の子を見つけた
私のように倒れて今にも死にそうだ
「私が死んでも世界は変わらない。
けれど生きることで何か
変わる未来があるならば
私はその未来の為に生きたい」
痩せこけた山猫を
拾い上げ歩き始める
月夜が照らす山道は
とても心細く けれど光って見えた
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※タイトルはGoogle 翻訳に任せきりなので文法や言葉の選びが正しくない可能性がありますm(__)m