静かながら強い光を放つ瞳
思わず私は微笑んだ
縛られていたように重かった
手足が今は少し軽い

初めて彼が部屋を訪れた時から
続いている添い寝
芸のない私ができたのは
子守唄を歌うことだけ

その歌を聞くとよく眠れると言い
彼はいつも夜に訪れる

「上手くなったな、

アルドル殿下に教わったリラの音に
耳を澄ませ彼は微笑む
寡黙だけれどその笑みは温かい
私の心も不思議と温かくなるのです

剣ではなく王子の手を握るなど
想像もしていなかった
それでもここでも必要とされていると
思える唯一の至福の時間なのです


己のことは何も話さない
私のことも何も聞こうとしない
ただ添い寝する関係なのに
何故安らいだ時を過ごせるのか

互いに求めるものが
ないからかもしれません
共に過ごす時間さえあれば
良いということなのでしょうか

顔にかかる漆黒の髪
撫でるのは私で良いのでしょうか

「……、歌え」

貴方の口調にも慣れてしまった
命令している筈なのに
優しく囁くものだから
その度に私は笑ってしまうのです

あと何回 子守唄を歌えるのでしょう
不思議だけれど
貴方と一緒の時だけは
ここにいて良かったと思えるのです




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※タイトルやローマ字の単語はGoogle 翻訳に任せきりなので文法や言葉の選びが正しくない可能性がありますm(__)m




何となくヒロインが女女してきました^^;
戦う強いヒロインが好きな私としては結構書くのが難しかったりします(;´▽`A``
あ、リラという楽器は竪琴をイメージしてます。
なぜここだけイタリア語なんだwみたいな^^; ラテン語じゃどう読むか分からなかったってのと
リラの方がライアーよりも語呂が良い気がして…。

さて。
気付いた方はすぐ気付いたと思いますが、今回メインキャラの名前は植物の名前、王族は性質を元につけています。
(名前をつけるのが苦手だから毎回大変なんです^^;)
タキトゥスは寡黙。
タキトゥス殿下はとにかく言葉が少ない。ニュアンスで気持ちを覚ってみたいなふわふわしたとうか掴めないイメージで書いています。
でも頼りないわけではないのですが^^;私の表現力の限界orz
二人を二つの円で表わしたら、○○。ヒロインの傍にいられる時間が少しでもあればそれでいい人。

というわけで、次回でもしかすると終わる…?とか書いていつも終わらないので
多分終わりませんが(苦笑)
ボチボチ終わりに向かっておりますので、是非更新した暁には覘いてみてくださいね^^
読んでくださってありがとうございました!

吉永裕 (2011.7.7)


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